稲田堤の土地とK社

その日はあいにく曇り空で、朝方に少し小雨もパラついていたようで、土地を見に行くのにはあまり向いてなさそうな日だった。

物件の場所自体は、駅から徒歩三分程度という立地だったので、見学も電車で行くことにした。

現地に着くと、昨日の営業(以降A氏と呼称)ではなく、不動産部門の担当者(以降B氏と呼称)が現着しており、まずは挨拶。

ほどなくして、A氏も到着。

実際に土地だけを見るのは初めて(当然今までも見たことはあるが、自分が購入するかもしれないという目線で見るのが初めてという意)で、これまた建売と同じく、何が良くて何が悪いのか、わからずじまいだったが、A氏もB氏も色々と説明してくれた。

その後、A氏の所属する支店の店長(以降C氏と呼称)が合流し、完全包囲網が完成した。

その土地は、近くの地主が元々あった150坪ほどの土地を五区画に分割して売り出すというもので、一区画辺り約30坪だった。

京王稲田堤駅からは本当に近く、立地としては最高に思えたし、天気は悪かったが、周囲に高い建物もなく、日当たりは悪くないだろうと言うことは、素人目にも明らかだった。

小一時間見学後、B氏は次の現場に向かい、残った者は登戸の事務所に場所を移して、打ち合わせをすることに。

打ち合わせでは、色々な土地の見方や、今日見た物件以外の情報等、主にA氏が説明をしてくれた。

曰く、家及び土地は資産であり、将来売ることになった際も、良いものを買っておけば、困ることはないというのがS社の言い分。

土地の値段というのは、まずエリア毎の相場があって、そこに形であるとか接道の大きさであるとか日当たり、傾斜の有無、擁壁の有無等々……色々あって決まるわけだが、最強なのは平坦整形地擁壁なしで、そのような土地がある場合は迷わず買うべしという。

その後、「じゃあ、結局いくらかかんのさ」と言うことで、自分たちと似たような条件で建てた人のプランを拝見させてもらうと、建売よりもだいぶ高い数字が出てきた。

「ひえーっ」と思っていたのを見透かされたのかどうかわからないが、安かろう悪かろうの建売と比較しても仕方が無いと言われる。

あとで調べたのだが、S社の坪単価は結構高いのであった。

途中、ツレの携帯にK社から電話があって、この後、話を聞きに行くことになった。

S社の面々と別れ、再びいつもの住宅展示場へ向かう。

K社の営業(以降D氏と呼称)は、のほほんとしていて、S社の面々とはだいぶ趣が異なる感じだった。

とりあえず、豊洲にあるモデルハウスを見てみませんかとのことなので、再来週行ってみることにした。